
前編の「これまでと世代交代編」では、淳さんの「復幸祭をより良くするため」にという世代交代への想いや、次の実行委員長に敏さんを指名した理由を伺いながら、バトンを受け取った敏さんには、引き受けた時の気持ちと覚悟についてうかがうことが出来ました!
「FINAL編」では、最後の復幸祭にかける想いや、これからの女川についてお話を聞いて行きます!
― 今回で復幸祭FINALになりますが、淳さんは復幸祭という名前を使い続けることに関してどう思っていたんですか?
阿部:ずっと復幸祭って言っているけど、「復興」っていつまでなの?とは思っていました。
― 淳さんの中ではその疑問は解消されたんでしょうか?
阿部:解決はしていませんね。
以前、ある地域に呼ばれて行ったときに、「女川町は見事に復興しました!」という紹介をされたことがありました。
そのときに「復興って、どうなったら復興したって言えると思いますか?」と聞いてみると、「震災前の人口がに戻ったときですかね」という答えが返ってきました。
それを聞いて、そうじゃないと感じました。
「復興」って、それぞれの人の主観によって、その意味が動かされるような気がしているんです。自分たちでここだというゴールを決めない限りはたぶん終わりはなくて。
だからこそ一回区切りをつけて、新しいスタートだということを示すことが必要なんだと思うようになりました。それをみんなで改めて考える機会にして、何が復興だったのかっていうのを振り返るのも必要なんじゃないかなと思っています。
― それは女川町にとってですか?
阿部:そうですね。あとは、自分たちにとってもだと思います。それが分かれば、多分次のステップに進むのはもっと早いような気がします。それは3年前だったのか今なのかはわからないです。
ですが、1回区切りをつけることによって、ああ、新章のスタートだなということが分かれば、自分たちも今まで何をやってきたのだろうと振り返ることになりますよね。そうすると、今度は明日のことを夢見られるようになる。
改めてこの機会に考えてみると、なんでそれをもっと早くやらなかったのかなっていう疑問はあります。今年度までは復興期間だったからって言われればそれまでなんですが。
― 敏さんにとって、FINALとはどんなものですか?
高橋:いやあもう重要ですよ。重要というか…重要ですよ。(笑)
一同:あははは(笑)
高橋:重要というか、その重さも感じるし。
あまり、「これが最後ですよ!」じゃなくて、「次につながるステップとして」という感じですかね。今回で復幸祭という流れは終わりますけれど、また違う形で女川町を見てほしいです。
最後にこう、激しくやりたいなあとは思っていますけど、自分たちはかっこつけて終わらせようとかは思っていなくて、ただ次のステップに行きたい。
次につなげるために終わらせるだけで、今回でもう終わり!というような想いはないですね。
― 終わりだけど終わりではないんですね。
高橋:次また行くよー!みたいな。
そんなノリでいいんじゃないんですかね。あんまり固くは考えてないです。
― 最後になりましたが、何度か出てきたら「女川の次のステージ」に関するイメージはありますか?
高橋:女川って今すごい雰囲気もいいし、伝えようと思えば、みんなでできることもある。露出のさせ方もだいぶ分かってきていると思うので、あまり固く考えないで自分達がやってきたことを見せることができて、それを見た人に、何か感じ取ってもらえればいいなと思います。
阿部:何のためにやっているのかをみんなに立ち返える機会にしてもらえれば。
目的意識がどこにあるのか。ちゃんと何をしなければいけないのか、なにをするのかということに一度みんなに思い返してもらいたい。
その上で、みんなが真剣になって考えて、今の女川町に何が足りないのか、何をやらないといけないのかを考えて欲しいです。別に反対することもないし、むしろ協力したいですから。だって自分たちが気付かないことを若い人たちがやっていくことが女川町をよくしていく気がしています。
でも、ほんとに面白い時代に生きさせてもらったと思います。
高橋:ほんとにそうですよね。色々あったけど。
阿部:普通に生きていたのでは経験しないことを経験させてもらうことができました。
おわりに
最後の復幸祭ということで実施した新旧実行委員長へのインタビュー、いかがでしたでしょうか!
これまでなかなか聞く機会のなかったお二人の思いや、お祭りの裏話などをたっぷり聞くことができたのではないかと思います(^^)!!
復幸祭の締めくくり、そして、次のステージへのスタートになる『女川町復幸祭2019 復興の向こう側へ』
そして、そんな思いを詰め込んだ『FINAL de 乾杯!!』
ぜひぜひ皆さんのお越しをお待ちしております!